荏原製作所(社長浅見正男氏)は、水素社会の実現に貢献するため水素インフラ関連機器の商用製品試験・開発センター「E―HYETEC」(仮称:Eハイテック)(Ebara Hydrogen Equipment Test and Development Center)千葉県富津市に新設する。
世界的な脱炭素化の流れの中、燃焼時にCO2を排出しない水素は、温暖化対策の切り札として期待されている。荏原グループでは、水素を「つくる・はこぶ・つかう」のすべての分野で水素関連技術の社会実装に向けて、グループで保有する技術・事業の活用に取り組んでおり、既に世界初の液体水素昇圧ポンプを上市し、世界各国で販売活動を展開している。
今回の商用製品試験・開発センターは、日本や世界各国が進める水素サプライチェーン構築に必要不可欠となる液体水素ポンプの社会実装を確実に遂行するための液体水素(実液)を用いた製品性能試験や要素技術開発を目的とした拠点となるもので液体水素向けポンプの実液を用いた実スケール商用製品試験設備として世界初となる。
敷地面積は、約1万8000㎡、建物面積は、約2800㎡で投資額は約160億円。竣工は2026年6月を予定し、液体水素ポンプ製品性能試験設備、関連要素技術開発設備 など天候に左右されない屋内閉鎖型試験施設となっている。※2025年に一部試験設備の運用開始予定。
液体水素ポンプを安全かつ安定的に使用するためにはマイナス253℃の水素実液を使った性能試験による品質確認が不可欠で、実スケールにおいて商用製品の水素実液による製品性能試験や要素技術開発を可能とし、水素インフラ関連事業の進展に寄与するとしている。加えて、水素サプライチェーン構築を目指す国内外の企業などの水素関連技術開発にも貢献していく。
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